金属アレルギーが口の中から起こる?

金属アレルギーの原理は簡単に説明すると以下のようになります。

「金属アレルギーは金属が溶けだし、金属イオンが体内に取り込まれ、免疫が過剰に反応することでおこされるものです。」

よって金属を触るだけでは、体に取り込まれることはありませんので、アレルギー反応は出ません。
アクセサリーやピアスなどで金属アレルギーが出るのは、主に汗が関係しています。

金属が溶けるというのを不思議に感じるかもしれませんが、電位差がある環境に置かれると、金属がイオン化して溶けだします。
この原理を利用したものに電池があります。

口の中でも同じようなことが起こります。

かぶせ物を作製するときにどうしても入る微細なヒビや、噛むことによって起こるヒビ、口の中にある他の種類の金属との接触など、様々な要素と唾液があることで、電位差が発生し、金属が溶けだします。

写真は当院で様々な理由で外した金属です。

黒く変色している部分は金属の腐食であり、少なからず金属が溶けています。

みんながみんなアレルギーを起こすわけでありませんが、人によってはアレルギーが引き起こされます。
色が変色している金属が口の中にある方は要注意です。