金属のイオン化・溶出
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歯科金属は口腔内の過酷な環境の中で、劣化したり、錆びたり、「イオン化・溶出」したりします。そのことで、さまざまな害につながることがあります。
金属アレルギー
口腔内の銀歯といわれる詰め物や被せ物などの金属が原因となって、アレルギーとなる場合があります。これは、金属そのものがアレルギーを引き起こしているのではなく、金属がイオン化・溶出し、体内に吸収され、蓄積されていくことによって引き起こされます。アレルギーの原因となる金属は、人によって異なるため、検査が必要となります。
メタルタトゥ
歯科金属では、金属がイオン化・溶出し、体内に吸収され、蓄積されていくことによって金属アレルギーが引き起こされることがありますが、イオン化・溶出した金属成分が歯茎に蓄積することによって、歯茎に黒いシミ(メタルタトゥ)を作ってしまうこともあります。メタルタトゥはその名の通り、歯茎に刺青のように金属が入り込んでいますので、簡単に除去できるものではなく、治療には歯茎の移植などが必要になることもあります。
ブラックマージン
金属のイオン化・溶出とは違いますが、歯科金属による悪影響として、ブラックマージンがあります。ブラックマージンは、歯茎が痩せるなどしたときに、土台や、被せ物の裏打ちに使用された歯科金属が見えるようになってしまい、黒い線上に見えている状態のことです。大きく審美性を損なうことから、お悩みの方も少なくありません。